大会長ご挨拶

  • 会長:吉川 哲史
    (藤田医科大学医学部小児科学 教授)

     2021年10月1日、2日の二日間にわたり、第25回日本神経感染症学会総会・学術大会を名古屋市のウインクあいちで開催させて頂くことになりました。私と、副会長の本学脳神経内科学、渡辺宏久教授の二人で会員の皆様をお迎えしたいと考えております。新型コロナウイルスの流行に伴い昨年の本学会は延期されましたので、2年ぶりの学会となります。昨年は感染を避けるため、かなり多くの学会が中止に追い込まれたり、リモート開催となったりしました。WEB会議やWEB学会は、確かに移動に要する無駄な時間が節約されることにはなりますが、ことscienceに関しては対面での熱い議論も非常に大切だと思います。まだまだ今秋のCOVID-19流行状況は見通せませんが、現地での学会開催が可能となり皆様とともに熱いdiscussionができるよう、流行が収まっていることを祈るばかりです。


     さて、今回の学会のテーマを「神経感染症の新たな展開:pathogenとhostの解析から見えてくるもの」とさせていただきました。神経感染症をはじめとする感染症を考えるうえで、病原体側と宿主側の両面から理解を深めることが非常に大切だと思います。そういった思いをこのテーマに込め、シンポジウムでも病原微生物の神経病原機構、宿主免疫応答が重要な役割を演じる自己免疫性脳炎を取り上げています。また、感染症と神経難病の関連性に関する最新の知見や、SARS-CoV-2の神経病原性と関連する神経疾患といったシンポジウムも企画しました。さらに、例年通りの若手医師を応援するセッションに加え、基礎委員会のセッションとICD講習会が新たに予定されていますし、私ども独自の企画としてメディカルスタッフセッションも準備しています。是非多くの先生方、メディカルスタッフの方々に名古屋へ参集していただき、2年分のうっぷんを晴らしていただければと思います。


    第25回日本神経感染症学会総会・学術大会 会長
    藤田医科大学医学部 小児科学
    吉川 哲史

    同 副会長
    藤田医科大学医学部 脳神経内科学
    渡辺 宏久



    (2021年7月20日 開催形式を「現地開催」から「WEB開催」に変更)
     高齢者の新型コロナウイルスワクチン接種が進む一方で、それより下の年代のワクチン接種が滞り、今回の第5波ではより若い年齢層の患者数が急速に増えており、緊急事態宣言下でのオリンピック・パラリンピック開催という事態になっています。何とか、名古屋での現地開催をということで計画をしてまいりましたが、やはりこの状況では現地開催は難しく断念せざるを得なくなりました。名古屋でお会いできることを楽しみにして参りましたが、リモートでの開催となることをご了承下さい。
     COVID-19に関連した神経系合併症についての話題等、非常に興味深い演題もたくさんございますので、是非リモートで多くの先生方に参加していただき、皆様慣れてきてみえると思いますのでWeb上で活発な議論ができればと思います。多くの皆様の参加をお待ちしております。